京都でリフォーム詐欺にお悩みの方は古家改修ネットワークへ。適正な改修方法と改修価格をお伝えします。古家の手入れについて専門家がアドバイスします。
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古家の手入れ:左官
油 弘二相談員
氏名 油 弘二
会社名  (有)油工業所

青木 義照 相談員 氏名 青木 義照
(株)中 蔵

担当 左官
◆担当業務について一言

 最近、めっきり塗り壁が減ってしまい寂しい限りです。
 塗り壁をすることで、湿気を調節し、空気中に漂う有害な物質も吸収してくれます。
 また、内部結露も発見しやすいので、是非左官壁を見直して欲しいと思っています。

◆傷みを発見するためのワンポイント

 塗壁に黒っぽい斑点が広がったら、それはカビです。
 「カビが生える=カビが住み易い=自然素材」ということなのですが、菌が空気中を舞うと身体にはあまり良くありません。早めに手入れする必要があります。

 また、昔の土壁が1mピッチで波打つようになったら、土が弱っている証拠です。壁の外部から雨水が浸入しているケースもあります。

 割れやヒビは、伝統的な古いお住まい(筋交などが入っていない場合)の場合は、避けて通れません。といいますのは、住まいが『動く』ことを前提に作られているからです。
 地震が起きると、壁が割れてゆれを和らげるとも言います。
 ただし、何もないのに幅90cm程度の小壁が割れてきたりしたら少し注意が必要です。
 昔のお住まいは基礎がない場合が多く、水道排水も陶管のため、柱の足元の土が流されている場合があります。そうすると、柱が下がり、下地貫がずれて壁が割れたりします。

◆自分でできる簡単な手入れの仕方

 カビの発生を抑えるには、1にも2にも風通しです。
 使わない部屋でも、時々天気のいい日に窓を開けましょう。床の間の中など風が通りにくい部分は特に注意が必要です。

 外部に面した土壁は、漏水を止めるのが第一です。
 時々外壁を目視点検し、焼板が浮いてきたりしている部分には、釘を打ち直しましょう。

 漆喰壁の場合、小さいひび割れは、チョークで簡単にわからなくすることもできます(ゴマカシですが・・・)

 砂壁の場合、昔は、糊が弱く、10年以上経過すると、ぽろぽろと砂が落ちてしまい、大変でした。そのため、砂壁の上に全面ボンドをつけてクロスを張ったり、化粧ベニヤを張ったりされる場合もありますが、これは、その時は費用は安くあがりますが、クロスをめくるのに中塗までめくれてきたり、ベニヤの内側が蒸れて壁の傷みを早めたりするので良くありません。
 その時は、めんどうでも、上塗をコソゲ落すか、左官店に相談しましょう。

◆費用のかからないおすすめ改修は?

 漆喰を平らに塗りなおすのは個人ではなかなか難しいですが、「鏝ムラ仕上(鏝の跡を残す)」や「引摺仕上(刷毛の跡を残す)」だと誰でもできます。ただ、最初に道具をそろえるのがちょっと大変。

 下地の状態にもよりますが、塗りなおしは大体5000円〜8000円程度かかります。
 下付(中塗ごと落ちてしまっている場合)や、エツリ(下地の竹が取れてしまっている場合)は別途費用がかかります。
 町家の吹き抜け空間の場合は、それとは別に、足場代もかかります。
 塗直しをするのに予算的にしんどい場合は、中塗で抑えてしまうか、ビードライ(中塗材の一種)に色粉を入れて一発で仕上げてしまってもOKです。色ムラや凹凸はでますが、それも一興でしょう。

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